絶妙にキツい所を突いてくる物語に惹かれた(でも遠縁ならまだしも甥だからもう普通にすぐバレるのでは？とも思う)。何より良かったのがこれが一種の『捻じ曲がった恋愛映画』でもある事で、その複雑さのお陰で忘れ難い映画になっている。
犬の夢や押し入れといったリアリズムから離れたケレンの演出がたまに滑る事があったけど、淡々とクールに厭な圧迫感を積み重ねていく抑制された深田節はお見事で痺れる。
筒井真理子の繊細に鬼気迫る演技、市川実日子の抑えつつ想いが滲み出る演技は本当に素晴らしかった。
どこかで観たことある子だと思ったら、「スペシャルアクターズ」の子だったのか小川未祐。スペアクでは分からなかった演技の良さが見れた。
そろそろこういう感じの池松壮亮はちょっともう良いかな・・
カット割やカメラワークも的確。
