このレビューはネタバレを含みます
甥が自分の仕事先の娘を誘拐するという事件を起こしてしまう。テレビで甥の名前が報道される場面とか鳥肌がたつぐらいぞわっとした。
しかし、甥やその母である妹はほとんど出てこず動機なども明かされない。あくまで筒井さん演じる主人公の持つ「よこがお」の物語であり親族も加害者のように責めたてる世間やマスコミの描写には胃がキリキリするような苦しさがあった。
基子の主人公に対する(歪んだ)恋愛感情は第三者から見ると嫌でも分かるが主人公から見たら恐怖と憎しみしかないように見えるのも上手いと思った。
終わりは重苦しい気持ちとラインを超えなかった安堵の気持ちが混ざり複雑だったが、サスペンスとしても面白かった。