今でも人種差別問題は根深いが、表向きは差別はいけないことというのが浸透しているように思う。しかしたった60年前はこの映画で描かれたような価値観が普通にまかり通っていて、60年前に10代、20代だった人は今もまだ生きている可能性があるわけで、芯から差別的な価値観の中で育った世代から次の世代へ差別が引き継がれるのは当たり前にも思える。
黒人であるだけで所有物として扱われたり、簡単に命を奪われたりする状況のなか、黒人メイドが置かれている過酷な状況を告発する勇気が素晴らしいと思った。
黒人メイドの状況について注目を集めることはできたものの、最後はそんなに簡単には変わらない現実が描かれる。(とはいえまともに育児をしたことがない母親はすぐにメイドを頼るのは見え透いている)
トイレを分けたりするくせに、メイドが作ったものを食べたり子供を預けたりするのは平気なのがよく分からない。
白人同士でもイジメみたいなことがあるのも印象的だった。みんなから無視されているシーリアはすごくいい子で、ボス女は性格が悪いという…。
ボス女のママはすごく愉快な人なのに、ボス女はどうしてああなってしまったんだろうか。。
