岡本喜八の“洒脱さ”が本当に好き。
「江分利満氏〜」「ダイナマイトどんどん」など、クライマックスになるとどことなくテンポの失速を感じてしまうのだけど、この映画は最初から最後までリズミカルに進んで楽しかった。
何より、爆弾を仕込むための万年筆を買うくだり。
「万年筆と言っても(中略)と色々ありますから〜」
「いや別になんでもいいんです」
「いやいや、引っ掛かりなど(略)」と、
ジョセフ・ジョースターに哺乳瓶を買わせる店員のごとくうるさく言われ、
「試し書きしてみてください」
「はいはいわかりましたよ」
そして書き殴るには“御意見無用”!
こういうウィットコメディ描写、現代でももっと大いにやってほしいです。