猿知能

Clemency(原題)の猿知能のレビュー・感想・評価

Clemency(原題)(2019年製作の映画)
3.0
死刑囚に同情する系映画かと思ったら違った。同情出来るんだけど、死刑囚にというよりは執行人達が主役だった。
ネタバレ回避難しいな。

死刑執行するのも人間だから過度のストレスが生活に影響するよね。
目の前でさっきまで生きてた囚人が息を引き取る瞬間、何をしているのが正解なのだろう。ただ見て耐えるだけか。
少なからず会話をした人間に、死後の遺体の説明とかを淡々とするところがもう諦めてんだろうなと感じた。だってこれがルールなんだから仕方ないし、それを守るのが世のためなんだから。そういう施設なのだから。でもそれを運営するのは人間。耐えられないよな。

逆に自分があの拘束具をつけられる側だとしたら、これから確実に死ぬという現実に耐えられない。今まで感じたことの無い確実に死ぬという恐怖で気を失いそう。そして目が覚めたらどうか悪い夢であってくれと、それこそ神に祈るだろう。
たまーに自分が誰かを殺めてしまう夢を見るが、もう引き下がろうにも引き下がれない、選択肢が無い現実に萎縮する感覚を味わうんだけど、その感覚なのかな。
でもこれでようやく終わるって考えられたら勝手ながら安らかに逝けるのかもな。

最後の告白が俺をモヤモヤさせた。
そういう映画?みたいな。
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