面白そうな試みではあるんだけど、これを映画にする意味が分からなかった。
なにしろこのコミューンに関する情報が映画内でかなり少ないのが残念。またユートピア的側面ばかりが描かれるから(若い男女が集まったのだからそれなりにトラブルもあっただろうに)、映画としての緊張感がない。
舞台挨拶にたった監督もただただ好青年で映画内で「特殊環境で育ったがゆえのアイデンティティ・クライシス」的な発言があるものの、それが一向にこちらに伝わってこない。
唯一この映画内ではアダルト・チルドレン的にも映る実父だけが緊張感を持ち込む、キャラクターだった。こことの対立構造になれば、映画としてもっとびっと引き締まると思ったんですがどうでしょう。
