TaiRa

ゴーストバスターズ/アフターライフのTaiRaのレビュー・感想・評価

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このフランチャイズ、再起動に当たっていろいろあったけど、最終的には収まるとこに収まったよね。

ジェイソン・ライトマンが自分の素質からは縁遠い題材ながら頑張って作った印象。父親の作ったオリジナルを踏襲しつつ変えるとこはガラッと変えて。誰にも理解されない奇人の孤独という彼のモチーフがジュブナイルの世界に落とし込まれ、繋がりを失った子供たちの連帯を描く。『ストレンジャー・シングス』以降の80年代ホラー/SFへの目配せを、その直系たる彼が気軽にやってんのも好感。兄と妹それぞれが経験する新しい出会いがどちらも瑞々しく丁寧に描かれている。これはいつも撮ってるテイスト。そこにオリジナルへ衒いなく向き合った荒唐無稽な世界破滅シナリオの展開。程よくアナログな特撮も交えた百鬼夜行場面は好き。ウォルマートでのチビ・マシュマロマンの狂騒が最高。電話の所からそうだが、オリジナルメンバーの登場が素っ気なくケレン味が足りないけど、別に緩めの同窓会だと思えばあんくらいでいいのか。映画における死者の複製再利用問題において、この使い方はギリセーフかなって使用例見せてくれた。『ゴーストバスターズ』がチームものであるポイントに立ち返った作劇もちゃんとしてたし、円環構造を用いた対比も含めて良いクライマックスだった。孤独な奇人や見捨てられた落ちこぼれは、連帯さえすれば世界をも救えると、父から子へ、祖父から孫へ。R.I.P.パパライトマン。
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