たく

ふたりの女のたくのレビュー・感想・評価

ふたりの女(1960年製作の映画)
3.7
第二次大戦中のイタリアで戦災を逃れてローマから疎開先に旅するソフィア・ローレンと娘。

ジャン・ポール・ベルモンドが聖職者目指して挫折したひねくれ者なんだけど心根の優しい童貞男で、汚れちまった母親と対照的に天使みたいな娘さんが彼の純粋さに惹かれるのね。この母親が娘を大事に大事に守ってる感じが「ステラ・ダラス」思わせる。
世間知らずの彼がソフィア・ローレンに告白して軽くあしらわれるところが女つえーってなった。

終盤で衝撃的な事件が起こって娘が子供から女になっちゃうところで題名の意味が分かって、その後の悲劇で娘が再び自分の手元に戻ってきて母親の満面の笑みとなる最後がデ・シーカ監督ならではの怖い幕切れ。

単語を書くのに一時間かかるって、「ああ結婚」の署名するシーンで同じ設定が出てきたね。
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