デヒ

メトロポリスのデヒのレビュー・感想・評価

メトロポリス(1927年製作の映画)
4.7
映画では機械がたくさん登場する。 地下労働者たちは一定な速度で機械を動かしており、まるで機械と一つになったように見える。 これとは反対に、地上の人々は貴族のように享有を楽しみながら暮らしている。 映画の中盤から彼らは「機械を殺そう!」と言ってデモを起こしながら地上に上がっていく。 彼らの姿は、ヨーロッパを背景に起きた産業革命を思い出させる。
映画の中、引き続き登場する「バベル」という単語と聖女と仰がれるマリア、地下の人々が待っている仲裁者(イエス・キリスト)、7つの罪悪を意味する銅像と悪魔の姿を通じて暗い未来を描くディストピアSFジャンルの映画だがキリスト教的な要素を加えたドイツ表現主義の映画というのが新鮮だと思った。

映画を観ながら一番印象に残ったのは視覚的な要素だった。
この映画『メトロポリス』は1927年に公開されたドイツ表現主義映画であり、無声映画だ。 声が出ないので、字幕や人物の演技を通じてストーリーを把握できる。 私は話を理解するために映像に集中しながら観たが、編集がすごいと思った。 時々違う2カットをつなげる交差編集が見えるが、本当に自然だと思った。
最も驚いたのは、マリアの姿をしたロボット(ヘル)が貴族の前で踊る場面があるが、女性の踊る姿と貴族の表情が速いスピードで交差された後、目だらけのカットが見える。 この技法はダーレン・アロノフスキー監督の『レクイエム・フォー・ドリーム』、中島哲也監督の『渇き』など現代映画でもよく使われている。 1920年代にこのような技法を試みたのは驚くべきなことであり、その場面のおかげで状況が浮き彫りになれたと思う。
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