たぶん三回目くらいの鑑賞。かなり久々に。
ごめんなさい、、
今レビューでは これっぽちも嘘をつくつもりはありません。なんてったって、好きな監督トップ第二位のデ・パルマ監督作ですから。正直に言いますさ。
ホントごめんなさい。映画好き さん、SF好き さん、デ・パルマ ファンの方、そしてブライアン・デ・パルマ監督様。
これかなり面白いです笑
こんなこと言ったら もはやデ・パルマ監督にさえも失礼なんじゃないかって思う雰囲気あるけど。だって、興行収入の面でも観た人の評価の面でも酷い有様だから、、
でも、 かーなり 面白いですこれ。
自分の今まで観てきた本数が少ねーとか、全然 有名作をかじれてねーとか そういった(浅い人間って言われるような)要因があって面白く思えてる節は まあ少なからずはあるかもしれない。
でも観終えて、自分は心動かされました。 自分の気持ちに嘘はつけませんっっ。
デ・パルマ自身のドキュメンタリー「デ・パルマ」を観る限り、デ・パルマ自身はあまり良い思い入れが無さそうだし(映画自体と言うよりCG制作であるという点に対してだったな。もしかしたら作品自体に関しては黒歴史とは思ってないんじゃないかな。)、
ヒットしなかったため世間的にも黒歴史扱い、
で おまけに低評価の嵐、追い打ちがデ・パルマ ファンにでもさえ受けがかなり悪いという、最強スーパーワーストコンボムービー、、
でも、自分は同調する気はこれっぽっちもないし、大好きなデ・パルマ監督だからといって定説通りに語る事もしないし、ファンだからとりあえず擁護するとかしたいわけでもないし。
自分が感じたままに書きます。むしろ大好きなデ・パルマ監督の関わった映画だから正直に言いたい。
ハリウッド製品ということで、売れるように設計された脚本やらが元になってると思うので、ストーリーはテンプレートが散りばめられながらも王道で単純明快に面白い。
心打つ人間ドラマ、専門的な会話が飛び交うSF感、ロマンあふれる壮大な展開、そして程よく交える謎解き。
そして、意外にもデ・パルマ監督流を感じる映画になってる。
主にサスペンスが起こるときなど もちろんそれ以外でも効果的にロングショットで撮影されたり、宇宙船内のシーンにて とにかくカメラが回転したりもするし、もはや多視点ショット?(スプリットディオプターショットって確か言うらしい)は常に用いるし。
観る限りでも、ああ やっぱデ・パルマがちゃんと携わった映画なんだなって感じた。正直、この部分だけで快楽指数度高めで最高。
今作のメイキングまで観てみると、「これはブライアン・デ・パルマが提案したものだ」と言ってそれぞれの舞台裏が紹介される流れがかなり多くて、どうやら 思ってる以上には監督に権限がそれなりにあったんじゃないかな。
観た人の大勢が悪く言ってる、火星人の造形アイデアもデ・パルマ巨匠が意見出したものらしいですよっ。
音楽も、エンニオ・モリコーネ巨匠が手掛けたんだな!ってだけあって、唸らされる笑
特に宇宙船に亀裂が入った!っていうハラハラシーンでのサントラ。
一定の音程を同じパターンで刻むベース。その上に連なるというよりは置かれていく、半音ずつ階段を登るように上がったり下がったりを繰り返すコード進行。
これの対比が宇宙空間の浮遊感を見事に表してると思う。さらにそのコードを、上品ながらも尖りっ気のあるチャーチオルガン?(パイプオルガン?)が演奏することによって程よい緊張感が与えられていた。
他にも、終盤の感動を煽ってくるサントラは圧巻。ずるいくらいにキレイで壮大な響き。
あと、色々言われてる終盤の展開も、純粋に とてもスケールのデカい夢を与えてくれる爽快なものだった。
べたな演出が大好物なせいもあるんだろうけど、メチャクチャ定番のフラッシュバック演出で感動を強制されたときはもう素直に泣いた。あれはマジでズルい(泣)モリコーネのサントラと合わさって、凄い心が動いた。
普通に完成度高いんじゃね!これは!ちゃんと映画を勉強されてる方が言うには完全否定モノなのかもしれんけどさ、、わからんけど、、
私は今作が大好きです。自分にとっては、インターステラーと並ばせても違和感無いです。
立派なデ・パルマ作品の一つとして並べても、全く文句のモの字もありません。
今作のCGやデザインも、全然抵抗無いくらいに ちゃんと世界観と重厚感あったと思うんけどね〜。
まあでも、もし今の技術で作られてたらそりゃ大分高級感は出て、多くの人に受け入れられた作品になったのかな、、
まあなんにせよ、CG制作過程のある映画作りがデ・パルマ監督の性に合わないのは事実のよう。
撮影準備に入ったと言われてる最新作、首を長〜くして待ちますわ。