ぶみ

貞子のぶみのレビュー・感想・評価

貞子(2019年製作の映画)
1.0
撮ったら、死ぬ。

鈴木光司が上梓した『タイド』を、中田秀夫監督、池田エライザ主演により映像化したホラー。
記憶をなくした少女を担当することとなった心理カウンセラーの周囲で、不可解な現象が起こる姿を描く。
原作は未読。
主人公となるカウンセラー・秋川茉優をエライザ、茉優の弟・和真を清水尋也、謎の少女を姫嶋ひめかが演じているほか、塚本高史、桐山漣、ともさかりえ、佐藤仁美等が登場。
物語は、自宅のクローゼットで閉じ込められている少女のシーンでスタート、以降、少女とカウンセラーのやりとりを中心に、死者5人を出した火災現場を撮影しようと忍び込んだYouTuberである和真が失踪と、奇妙な出来事が起こるのだが、冒頭にある火災のシーンにおける炎のVFX映像の安っぽさに嫌な予感が巻き起こり、結果その予感は的中。
まず、子役を中心として、演技がお世辞にも映画作品と呼べるものではなく、学芸会レベルと言っても過言ではないぐらいの拙さであり、それは、大人も同様で、YouTuberの演技は見ていて痛いほど。
池田エライザ、塚本高史あたりは何とか大丈夫であったものの、それでも、台詞を喋らされている感は否めず、加えて池田演じる茉優が勤務中に弟探しのためにいろいろ電話したりと、リアリティが皆無であり、もはや安定の中田監督クオリティ。
原作は前述のように『タイド』なのだが、登場人物も内容も小説とは異なっているようなので、原作の再限度は不明ながら、肝心の物語も全く面白くないという体たらくであるため、全ての面で残念な仕上がり。
もはや、これ以上の感想はないのだが、安定の中田監督作品を見たい人以外には、お世辞にもオススメできず、主題歌である女王蜂の『聖戦』も浮きまくっていた凡作。

ネタ、探さないと。
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