司馬遼太郎の淡々とした語り口で語られる無骨な土方歳三像が好きだったので、予告のレジェンドとかなんとか言ってるのが嫌いで、文句を言い続けていた作品。文句ばっかりもよくないだろうと思い立って鑑賞。原田監督は日本の一番長い日を見て好きだったので、もしかするとと思っていたが、結論めっちゃ良かった。ダイジェスト感は否めないどころか、ほぼダイジェストそのものなんじゃね？とか思うくらいであったが、土方の人生の突風のような様を表せているようでそれはそれでよかった。
細部に目を向けると、第一には山田くんの沖田総司だろうか。なんかめちゃめちゃ沖田。かっこよくて人懐っこくて、儚くて。山田くんってあんまり好きじゃなかったのだけれども、好きになったかも。あとは芹沢鴨。いやぁ危ない、エロい、かっこいい。あれを美しさの欠片もなく殺してしまうあの襖越しのシーンは新撰組のリアルなようでよかった。その他、源さんヨボヨボとか、お雪ピュア過ぎん？とか、近藤さんのあの絶対的ではない感じとか、山崎いいキャラ…村本！？とか、印象に残るシーンは多い。
やっぱそれをうまく束ねたのは殺陣のシーンの迫力だろうか。岡田くんがバリバリに指導したとのことだが、なんていうかさすが。道場のシーンで胴3連発くらいどついたのがなぜか印象的。
結論、よかった。
