汗臭い現場と魑魅魍魎の会議室を描いた名作を彷彿とさせる作品と言っていい。配給会社は、広告のピッチを相当迷ったと思う。天才ドライバーの栄光とすれば、ブレずに済むけど、作品の本質とは程遠い。圧倒的な温度差を描くなら「スパイゲーム」、鼻が曲がるほどの汗臭さなら「クライマーズハイ」。これはなんだろ、純粋すぎると否定されそうにになった人物の頑固さかな。全作に共通するのは、どこにも名を刻むことのない理解者の悲哀かね。最近、いたく感心した、うちの弁護士は手がかかるを思い出すに、おそらく自分は承認欲求をこじらせたのだと思う。
