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フォードvsフェラーリのmaiのレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
4.1
「vsフェラーリ」というよりかは、プライベートチームvs企業…みたいな感じなのかな?と思いましたが、圧倒的熱量と音楽・カメラワークの優勝でした!!

まず冒頭のカメラワークから一気に心を掴まれます。運転席と同じかってくらい低い位置での臨場感あふれる映像に、運転席へのフォーカス、目の前の視界の悪い暗闇…もう最高すぎます。
そしてストーリーがスタートします。
わたしはレース界に全く詳しくないので、どういった経緯を辿っていたのか?という史実には疎いのですが、かなり根性論に近い展開でめちゃくちゃに熱かったです。
多分本当は、もっと緻密で神経を使う世界だとは思うのですが、そこはスルーします。笑
どこをどう改善して、どういう開発を行ったのか?という詳細よりかは「どういう関係性の中でレースを展開したのか?」にフォーカスしていて、常に高い熱量が続き、手に汗握るシーンが次から次へと展開されていきます。
また、冒頭でも書いたように「vs フェラーリ」に間違いはないのだけれど、物語としては「vs 企業」の部分が大きかったです。企業のビジネスと、チームの感情。その衝突が描かれてました。
ただ、企業が終始悪者として描かれてるのは、映画としては面白いけれど…とは思いました。企業が利益のために、純粋なスポーツではなく商業としてレースを展開したいというのは仕方のないことではないかな?と思うので、そこも少し触れてくれたらなと思いました。

ラストの展開は知らなかったので、引きずっちゃいそうですが笑、かなり綺麗に纏められていて、そこにもうまさを感じました。何よりも、今までの印象的なシーンを引っ張ってきて、そこを比較させるというのが素晴らしすぎます。

車別に好きじゃないけどアカデミー賞にノミネートされてるし、マット・デイモンだし…と何気なく鑑賞したのですが、凄すぎる熱量と映画としてのうまさに心を奪われました…。

これは観るべき!な映画です。
mai

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