福井康之

フォードvsフェラーリの福井康之のレビュー・感想・評価

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)
4.2
心臓病のためにキャリアを終えたキャロル・シェルビーはかつてル・マン24時間耐久レースで優勝し栄光に輝いていたが、引退後は自ら経営者兼カーデザイナーとして成功しつつも、心の奥底ではまだレーサーとしての自分を渇望していた

第二次世界大戦の終結後イギリス軍を除隊したケン・マイルズは家族とともにアメリカへ移住、自動車整備工場を経営しながらレースに参戦していたが、偏屈な性格も災いして経営は上手くいかず、レーサーとしても腕前はシェルビーが認めるほどだったにも関わらず性格のマイナス面が足を引っ張っている状況だった

税金の滞納で整備工場を差し押さえられたマイルズはレーサーとしても年齢の壁を感じ、家まで差し押さえされるのを避けるために、レースをやめ地道に働くことをモリーに誓う

「ヘンリー二世は所詮二世。偉大な祖父には遠く及ばない。」

フェラーリの買収に失敗したヘンリー二世は社の総力をあげてフェラーリを打ち負かすことを決意し、レースに勝つためのマシン開発をシェルビーに依頼、情熱の冷めないシェルビーはこれを快諾、テストドライバーに迷わずマイルズを誘うが、レースから身を引く決意をしたマイルズはフォードのような大企業が自らレースに参戦するにもいろんな横槍が入って上手くいかないと返事を保留、シェルビーはル・マン参戦の発表会にマイルズを招待しそこで参加するかどうか決めてくれと言う

「中身空っけつの車に興味はねぇ。」

マイルズが魅せられたGT40に乗ってレースに出られるようになるまでにも様々な壁はあるんだけど、喧嘩する2人と、それを優雅に眺めるマイルズの奥さんとのシーン最高だね。

「心臓に乾杯。」
「くたばれ。」

フェラーリやランボルギーニ…かっこいい車は数有るけど、フォードGT40には昔から不思議な魅力があった。

この映画を観れてよかった。
福井康之

福井康之