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DUNE/デューン 砂の惑星のd3のレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
4.0
ぶっちぎりの英雄譚である。これほどまでに説得力を持ち得たのは、映像技術の進化によるところが多いだろう。世界観を裏付ける要素を物語の端々で魅せてくれる。
いつの時代でも語り継がれる物語は、その時代に合わせた“現代的な解釈”を用いてストーリーを再構築できる。それでもメッセージ性が崩れることはない。

安定した社会において、権力は血統を重視する。血のつながりこそが力を受け継ぐ理由になるのだ。
一方で惑星アラキスのような生存することすら難しい極限の環境においては、血のつながりより、コミュニティのつながりや立ち位置こそが強い意味を持つ。それらは疑似家族にも見える。
まさしくこのような構図は、持てる者と持たざる者の二極化が進むいまの世界を照らし合わせたものだろう。

“This is just the beginning.”
未来はいまから始まるのだ。
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