からかす

DUNE/デューン 砂の惑星のからかすのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
3.0
デヴィッドリンチ版「デューン」が失敗に終わり
ホドロフスキー版「デューン」も頓挫し
とにかく厄介な案件である「デューン」を
現状出来うる最高のスターキャストで
「ブレードランナー2049」に引き続き厄介案件の処理に回った
ドゥニヴィルヌーヴにはお疲れ様と言いたい。

とはいえである。
何せ複雑なSF作品である「デューン」の映像化には苦労の跡が見られ
本作はひたすら劇中内設定の説明と
今後のために意味深な謎を散りばめるという作業に明け暮れている印象。
要はSF版「ロードオブザリング」だと感じた。
というわけで物語的には起伏に乏しいというか
延々説明を聞かされてるようでかなり退屈だったと言わざるを得ない。

じゃあ「ロードオブザリング」の時のような凄い映像体験があったか?
正直それも無かったというのが感想である。
なにせ「スターウォーズ/ジェダイの復讐」のタトゥイーンっぽい。
特に本作の白眉であろうはずの砂虫がその印象を強める。
そもそもの元ネタが「デューン」の方なのかもしれないが
映画体験的にはSWの方が先なのでこれは仕方がない。
タトゥイーンを現代基準の映像技術でアップグレードした!とか
より巨大な規模感で!となっても
映像体験の衝撃度で旧作を超えることができなかった。

もちろん本作はPart Oneであるため
後年になって評価が覆る可能性は十分にあるとは思いつつも
現状ではティモシーシャラメの綺麗なお顔立ち以外は
あんまり記憶に残らない作品かなあと感じる。
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