煙草と甘いコーヒー

パドルトンの煙草と甘いコーヒーのレビュー・感想・評価

パドルトン(2019年製作の映画)
4.5
オッサンをこんなにも愛おしく描けるとは、、、

この二人を超えられる「親友」同士の人たちは、世界中でどのくらいいるだろうか。

幸せの必須要素とされる、恋人、家族、子供、という存在は、「親友」との間に割って入り、親友との物理的な距離を隔てていくものである。それでも心理的な面では強い繋がりがるので、距離が空こうが、時間が経とうが、親友であり続けられるのだが、幸か不幸かこの二人には恋人も家族も子供もおらず、非モテ同士なので、仕事と寝る時以外はいつも一緒に居れてしまう。そんなオッサンて、痛々しいものの代名詞と思われがちな気がするが、この二人は、見ているこっちが嫉妬してしまうほどのマブダチっぷり。

そんな相方の一人が、末期の癌で余命いくばくもないと告げられる。

このやるせ無さから始まる、切なくも可笑しい旅が、何ともタマラナかった!