このレビューはネタバレを含みます
好きなティーンラブ感
好きなSF感
好きなひっくり返り感
主人公が浪人生で、頑張ることを諦めてやる気を出さない人間。その主人公が時間の止まった世界で出会うのが、距離感が近くてドキッとさせる発言も言えちゃうけどどこか影もあるような振り回す系女子。
もうこれだけで、少女マンガ原作ではないことがわかります。
よって、女子が竹内涼真目当てで彼氏と見に行くと、なぜか彼氏の方が満足してしまうという映画でしょう。
主人公は女子によって成長しますが、その姿よりも女子がとても魅力的に描かれていたからです。
本作は竹内涼真や主人公のイケメン君、そしてタイトルからも若い女性をターゲットにしていると思いますが、どちらかといえば男性向けの内容のように思いました。
また、ストーリーの3分の2くらいのところで、竹内涼真と主人公が同一人物ではなく、同じ体験をしている(したことのある)共通点の多い2人だということがわかります。ここで見ている側は「そうだったのか!」となるわけですが、竹内涼真と主人公の同一人物説を補強していた竹内涼真の奥さんがネタバラシ後もストーリーで見せ場があるということがよかったです。
単なるミスリード要因ではなく、主人公たちの姿を見て奥さんの意図を察した竹内涼真と、さらに愛を深めていくという展開が待っていました。
両方のカップルがちゃんと有機的に作用していたと思います。
彼女の行動が伏線になっていき、終盤になるとロジカルにそれらが回収されていくのは、単純に見ていて楽しいですし、彼ら2人が完璧なハッピーエンドで終わるというのも、デート映画としてとても後味の良い風呂敷の畳み方でした。