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天使の牙 B.T.A.のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

天使の牙 B.T.A.(2003年製作の映画)
2.6

このレビューはネタバレを含みます

大沢在昌の小説『天使の牙』を西村了監督が映画化した本作は、若者に蔓延する新たなタイプの覚せい剤"アフターバーナー"の元締めである犯罪組織「クライン」のボス・君国の摘発に困難を極めていた中、自ら警察に接触してきた君国の愛人・神崎はつみから情報を得るべく護衛の任務に就くも、秘密裏に進めていた計画が君国に漏れていたことで襲撃に遭い、恋人で仕事のパートナーでもある古芳和正に神崎が射殺された上に自身も君国の部下らの銃撃によって全身に致命傷を負ってしまった女性刑事・河野明日香が、脳死状態にあった神崎の身体に脳を移植され"アスカ"として蘇生したことをひた隠しに、孤立無援の状況下で不慣れな身体ながらも警察上層部の命令を受けて極秘任務に身を投じていく様や、恋人・明日香の命が奪われたことで君国に対する復讐心を燃やす古芳和正の姿が映し出されるわけなのだが、大沢たかおや萩原健一、西村雅彦に佐野史郎などといったそれぞれに味のあるキャスト陣の共演は惹かれるものがありましたし、主題歌であるt.A.T.u.の『Not Gonna Get Us』も個人的に好きな曲なので聴けただけでも観る価値はありました。ただ、二転三転と展開を見せるも想像を超えてこない物語の残念さは気になるところですし、2003年製作の作品なので仕方のないことだとは思うのだが、CGのクオリティの低さも際立って見える。それと本作の要である"脳移植"に関してもそうですし、至る所に矛盾点や違和感が散りばめられている上に説明不足な点も否めず。暇つぶし程度の視聴が好ましいのでは。
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