画面一杯に「童貞」の字が展開した時に、近くにいた女子小学生が「童貞」って何と耳に聞こえてしまう音量で呟いたのが実に映画体験だった。説明がクドイ映画だったのに「童貞」の説明は出来ない。そんなの説明しないで当たり前だが、映画全体はテロップなどでクドく説明しまくる作劇。
クドクド画面に字幕を、ナレーションや、心情台詞を垂れ流しては説明ばかりが目立つのに、冒頭これ見よがしに告白した方が負けと提示する誇張された俳優の顔を嵌め込んだハリボテ合成映像の、滑稽な説明のせいで全く頭に入らない。説明目的なのに内容が意味不明になる事態。
映画館で相手の席を予想するシークエンスは、奥ゆかしさを超えて素直にコミュニケーションが出来ないでいる人間は恐ろしい物と痛感した。席の番号を聞けない距離じゃないのに!!いや、笑えるんだけど普通に怖い、スゲー怖い。
女子小・中・高生が多めの劇場で観た。内容は深夜帯で放送される思春期男子が好みそうなラブコメなのに、劇場だと客層が全然違ってギャップがある。実写で訴求する客が全然違うのがよく分かる。新たに客を手にしているから万々歳だと思う。
どう観ても実写撮影された本物の大量の鳩が橋本環奈の周りに、頭に乗っかっているショットが奇跡的にスゴイ。実際本物かどうかは置いておいてスゴイ。
Twitterでどうでもいいことを呟くのって大事と印象付けられたので良い映画。灯せよTwitterで危険シグナル。