わからないという言葉は敗北宣言なのであまり使いたくはないけれど、一回見ただけでは理解することはできないだろう。
ただ、ホフマンの幻想やロマンティシズムというのはうっとりするようなメルヘンであって不可解さではない。
優れた造形やアニメーションもくすんだ色彩のせいで極めて見づらい。物語世界のためとはいえあえてこの色彩設定を選択したスタッフの勇気には敬服するが。
ホフマンとロシアといえばチャイコフスキーの「くるみ割り人形」を想起せざるを得ないが、「くるみ割り人形」のようなドラマティックな劇伴が聞けるわけではなく。
ホフマンの不気味さを前面に押し出した作品。
何回か見直すことで考えが変わってくるかもしれない