このレビューはネタバレを含みます
アカデミー賞受賞も納得の秀逸な短編。
しっかりとしている起承転結は、さながら落語。因果応報具合は日本昔ばなしでも描かれるような古典っぽさも感じる。
現代社会に溢れるヘイト、それを次の世代へと無意識的に引き継いでしまう事で簡単に断ち切る事ができなくなっている負の連鎖。
その現象自体を丸ごとメタファーとして映像に落とし込んだ作品としての質の高さにやられた。
事の顛末として、息子の判断材料が肌の色ってオチまで完璧過ぎて引く。
あの時、目があった子供達は憎しみを分かち合って今後の人生を歩んでしまうのか…。辛すぎる……。
根深さをこんなにも上手に突きつけられるとズーーンってなる。ズーーーンて。