このレビューはネタバレを含みます
幼い頃に募金で5億円集め、手術をした男の子の話。
オンライン試写会にて鑑賞。
生きるためにお金を使い、死ぬためにお金を稼ぐ。なんだか不思議な話。
映画を半分に折って、最初と最後がぴったりくっつくような展開。最後は最初に戻っていく感じがスッキリした。
映画が始まり、主人公の喋り方や人との接し方がどこか疎遠で違和感を感じた。が、次第に主人公らしさや人間味が話し方に出てきて、成長を感じられた。
主人公の名前に役者の漢字が使われているのは、たまたま?すごく等身大の姿を観ているような感覚だった。
スマホ画面が多用されているのも印象的。
主人公、めちゃくちゃSNSにアップするな。と思ったけど、それが今のコミュニケーションツール。今や画面上での言葉は、その人の心の中を表現する手段の1つである。
相手が優しい人かどうかでなく、自分が優しくしたくなる人かならないか。
そんな言葉があったが、宝くじもそうだし、やはり一定の運というか、巡り合わせってあるのではないだろうか。
でもきっとそれは、主人公の運が良かったからではなく、自分に正直に、真っ直ぐ生きたから巡り会えたのだと感じた。
雨について、生きるために必要な水が勝手に降ってくる。という考えはとても新鮮だった。梅雨やだなーくらいに思っていた自分が恥ずかしい。
多分主人公は童貞以外にも色々捨てて成長したんだなと思う。
なんだか心がすっとする作品だった。