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スキャンダルのogのレビュー・感想・評価

スキャンダル(2019年製作の映画)
3.6
2016年当時の空気感がよくわかる。
まだMe tooムーブメント以前、女たちは分断されている。キャリアを失う恐怖に苛まれながら、それでも一人ひとりが決意をもって立ち上がる。
一筋縄ではいかない、連帯できない世界で、彼女たちは単騎線を戦っただけではなく、逃げたり迷ったり怯えたり、見て見ぬ振りをしながらも、許せないことに声を上げた。
暴力でなくキャリア(の断絶)をチラつかせながら脅迫で支配するのってほんと卑怯で卑怯で、ぶちのめしたくなるよね。
歓喜の勝利ではなかったし、これにはきっと続きがあって、まともな女たちや男たちはセクシストやレイシストと戦い続けなければならない。不毛すぎる時間を費やさなければならないし、体力は消耗する、気力も摩耗する。
それでも私にとっては、決して許してはならないという決意を抱くために、この映画があった。
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