べるーし

ブルータル・ジャスティスのべるーしのレビュー・感想・評価

ブルータル・ジャスティス(2018年製作の映画)
4.6
S・クレイグ・ザラー初体験。

強引さから停職処分を喰らったベテラン刑事ブレット、トニー。家族の為に大金を必要としていたブレットはトニーを誘い、一攫千金を狙って不穏な動きを見せる強盗犯を追跡するが...というストーリー。


「その男、凶暴につき」30年ぶりの再来にも感じる大傑作。いつ被弾するか、いつ血の雨が降るか。そんな想像の付かぬ乾いた暴力と冗長さが今作の本編全体を支配し尽くすサマは、初期の北野映画とタランティーノ作品を彷彿とさせられる。

ストーリー自体、静寂に進む上に二時間半と結構長いので人によっては飽きるかも知れない。が、観客を画面に惹き付けるべく大いに役立っていたのはキレのあるセリフ。これはタランティーノをかなり意識したのでしょうが、ただの意識だけにとどまらないのがどデカい、デカ過ぎる!

まずは会話劇だけ切り取っても十分に面白い。静かながら緊張感ある攻防戦の中に緩急を生み出してるのが上手いよな〜。笑える台詞も多いので乾いた暴力と笑いが入り乱れる辺りに北野イズムを感じる。上述の通りまさに「その男、凶暴につき」そのもの。

音楽が一切流れないのも北野武の「3-4x10月」的ではありますが、軽快な掛け合いをしながら犯罪者を追跡する場面は脳内で自然と久米大作による音楽が流れてしまいました。それ程、初期の北野映画を観た際に似た衝撃を感じる映画でした。

昨年の「スノーロワイヤル」然り、タランティーノが◯◯◯を作ったらこうなる系映画ってやはり独創性満載。今作もそう。まだまだ映画の歴史に未来はありますね。

あとはリーサル・ウェポンのその後みたいなメルギヴの老けっぷりが良い味を出していたと思います。おかげでリッグスがあの後PTSDが悪化して乱暴化したみたいに見えて面白かったです。リーサル・ウェポン5はよ

〜〜〜

今年の映画ベスト10をここで発表したいと思います。

壱 ランボー ラスト・ブラッド
弍 初恋
参 ブルータル・ジャスティス
四 ミッドナイトスワン
伍 ラストレター
六 劇場版鬼滅の刃 無限列車編
七 パラサイト 半地下の家族
八 バッドボーイズ フォー・ライフ
九 1917
拾 イップ・マン 完結

ワースト カイジ ファイナルゲーム

今年もそこそこ豊作でしたなぁ。
べるーし

べるーし