揺籠ふぃるす

モービウスの揺籠ふぃるすのレビュー・感想・評価

モービウス(2022年製作の映画)
3.9
モダンな吸血鬼物が観たくなり、SSUをすっ飛ばして原作未読で観た。

『吸血鬼ドラキュラ』を今のアメコミナイズした感じで、個人的には楽しかった。

前半、血液の不治の病におかされた主人公が、吸血コウモリのDNAを取り込む実験を行った、タンカー船の名前がムルナウで『吸血鬼ノスフェラトゥ』(1922)の監督 F. W. ムルナウから拝借したようでニヤリ。

また船内での悲劇が『ドラキュラ/デメテル号最後の航海』(2023)で抽出された、ヴェルナ港からイギリスのウィットビー港までの悲劇と重なる。(ノスフェラトゥではヴェルナからヴィスボルグへ)
1人生存は『魔人ドラキュラ』(1931)のレンフィールドを連想した。しかも彼女、助手って立ち位置。

後半には見た目が最早伯爵。ジャレット・レトの尊顔も相まって良いね。
科学的根拠からなる眷族召喚と使役も格好良い。
木の杭が金属製の注射器で、心臓に打ち込むお約束。

ブロマンスぽい三角関係とか、なんだかんだ既視感あったけど、アメコミ久しぶりなんで許せた。

一応マーベルクラシック『Tomb Of Dracula』はキンドルでサンプルダウンロードしてエグい文量に足踏みしている。ここから生まれたダンピールの吸血鬼ハンター、ブレイドのリメイクあるし、頑張りたいんだけど…。
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