ひとつの「愛」が巻き起こした悲しき事件。
登場人物ひとりひとりの「愛」の形が描かれています。
“人は愛のためになんでもする”
これが今作の主題なのですが、様々な「愛」があり、周りがどう思おうと二人の「愛」は揺るぎなく、それが全てなんですよね。
新婚旅行から豪華客船に乗って事件が起きるまでをややスローペースながらも丁寧に描いてくれたので乗客ひとりひとりの物語が確かにそこにありましたし、感情移入出来ました。
誰が犯人なのか、話の着地がどうなるのか固唾を呑んで見守っていました。
エジプトが舞台なだけにどことなく神秘的な雰囲気がありましたし、神聖なピラミッド、街中など旅行気分を味わえました。
豪華客船に乗っている間も付近を漂う動物や小舟、たき火をしている現地民などエジプトの生活感が溢れており、観客を飽きさせない工夫を感じました。
船の旅路（愛）の終着点を見届けた後、彼らのその後に幸あれと願ってしまわずにいられませんでした。
