つよぷ

最強殺し屋伝説国岡 完全版のつよぷのレビュー・感想・評価

3.2
子供達が道端でワーキャー遊んでる声がする傍らで、人にライフルをぶっ放す仕事をしている男の非日常が飛び込んでくるギャップ的な面白さを感じる作品。出てくる殺し屋達も皆、マンガのキャラクター的で、バカぽかったり猟奇的だったりでリアリティは感じない。銃撃戦もアホっぽくて笑えるシーンも多い。この映画はそこら辺を狙っている。見どころのアクションシーンのテンポの良さは流石である。

阪元監督の作品は、どこまでもえげつなく格好いいバイオレンスアクションをとことん撮りたい!観せたい!に重きを置いていて、その中に描かれる人間ドラマは希薄だなって感じることが多い。この作品も同じ感じで好き嫌いは大きく分かれる作品だと思う。

自分がもし監督と同年代で同じ時代に、こんだけ自由奔放にタブーをぶち破るようなバイオレンス作品を目の当たりにすれば、大歓喜していたに違いない。これから先もこの感じで突き進んでいくのか、描きたいものが変化していくのか今後の阪元裕吾監督の作品に注目したい。
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