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最強殺し屋伝説国岡 完全版のmitakosamaのレビュー・感想・評価

2.9
スカパーにて。いわゆるモキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)作品だ。
ブレアウィッチプロジェクトなどを代表とするこの手の作品は、フィクションではあるがさも実際にあったかのように錯覚させ騙す事を目的とした娯楽作だった筈だ。
だが同じモキュメンタリーとしても今作は根本的に違う。そもそも騙す気がない(笑)

京都を舞台に、殺し屋を営む青年を追ったドキュメンタリー風。殺し屋協があり、そこに所属する国岡の素の姿が描かれる。その表情は極めて素朴な青年で、何処にでも居そうなタイプ。

まず殺し屋のドキュメンタリーという時点でコメディなのだが、この国岡が“最強”と銘打っておいて別に言うほど最強じゃないってのも笑いドコロだと思う。
国岡はゴルゴ13のような絶対的な強さでは無い。むしろミスが多くてトラブル続きだ。このキャラで何をもって最強と言ってるのか(笑)
他にも殺し屋が大勢出てくるが、みんな撮影される事を許諾している。ホワイトベアーなる暗殺集団(企業?)も笑った。眼帯のリーダーは格好だけで別に碧眼じゃなく両目が見えるんだそうな(笑)

ラストバトルも気合い張っているアクションが続くが、殺し屋同士のバトルとしては明らかにヘンテコリンだ。
エンドロール後の裁判に勝訴するシーンだってそもそもギャグだ。

明らかに笑かしに来ているのだが、「これはコメディじゃないんですよ」という作り手のスッとボケた態度が潔い。
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