キャプまる

ミッドサマーのキャプまるのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
3.3
世界観を楽しむ作品という印象。

スウェーデンの綺麗な自然風景や、この作品の売り文句の”明るい”という言葉とおり白夜の明るさ、テントや建物などの可愛いデザインや内装と色使い、いろいろな植物を入れて飲むハーブティーや足から草が生える幻覚など視覚的に楽しめる。

主人公がカルト宗教とも感じられるような村を訪れ、そこで出会う人や新たな価値観を通じて成長する話?主人公がダンスや絶望の共有を通じて家族を見つける話ともいえる。
みんなで声を出して感情を共有するという儀式?は、苦しみや痛みを分かちあって家族になれるということなのか。

あの老夫婦が直面した風習のシーンでは、どんなにカルト宗教に心酔していても死ぬときはメッキが剥がれ落ちるかのように怯えるのはなんとも言えない感情になる。

あの祝祭に誘った男は最初から主人公を狙っていたのか?それで主人公の彼氏にあれを仕掛け陥れたのか?あの娘もグルなのか?謎は残りいろいろと裏があるんじゃないかと勘ぐりたくなる集団。
こんなふうにいろいろ考察して楽しむ作品だと感じた。

死体の損壊描写があるので苦手な人にはきついシーンがある。自分的にある程度のグロ描写には慣れたと思っていたが普通にドン引きした。
しかし、死体の目や口に花を詰めるのは一周回っておしゃれと感じてしまう。最後のクマもポップでお洒落なことをしているかのように思えてしまう。
観客も主人公らと同じように祝祭に慣れて感覚が変わってしまう、そんな作品。
キャプまる

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