いのりchan

ミッドサマーのいのりchanのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
3.5
映画館で観たら「音と過呼吸描写で“ぶり返す”よ」てゆわれたので観るのを控えていたのですがこのたびついに鑑賞しました(誕生日)。

これはホラーではなく、ただ「異文化のなかで行われること」。そこに「善悪」はなく、ただ物語がベルトコンベアーに載せられて収束へと進んでいき、どこにもホルガの人々にとっての「想定外」はありませんでした、という印象。9日間の祭りであるはずの夏至祭なので、ダニーもすぐに“行く”んだと思います。クリスチャンたちと同じ輪廻、ことわり?のなかに。けれど、そこに至るまでの「ダニー」の物語が、この作品を「ダニーのカタルシス」たらしめているということから、アリアスター監督のコメント「これは失恋をどう消化しよう?という映画なんだよ〜(ニュアンスなど主観)」が活きてくるよう。

ホルガの人たちにとっては「ことわり」であり、ダニーにとっては、帰着(終着)《もう無い家族から別の家族(コミュニティ)への帰属》であるけど、多分すぐにダニーも・・・・・・。

結局「家族」になれるとか言っておいて、家族にはなれない(クリスチャンたちの名前からしても、異物は異物でしかなく、排除すべきものとして描いているととれる)ところが最悪だとおもう。

ダニーの喘ぎに「共鳴」するシーンは、ぶり返しそうで、鼻歌を歌いながらでしか観ることができなかったので、映画館で観なくてよかったです!(褒め言葉)