it

ミッドサマーのitのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
4.1
恐怖とは、一寸先がわからないこと。それは白日のもとだとさらに怖しいということ。異文化というテーマで、それを表現したことが画期的。闇や悪が出てこない、ホラーの概念を覆す、おひさまに照らされた白いホラー。

都会のシーンが夜や闇で描かれていた対比もわかりやすく、そこにうごめくエゴイスティックなかけひきや欺瞞、共依存を光の世界に持って行ったら、その観にくさが暴かれさらされてしまったということか。

ちょっと勘違いしそうになるが、スウェーデンの村でもこれは90年に一度の特別な儀式であり、日常ではないこと。72歳以上の老人がいないということはみんな儀式は未体験なわけで、聖典を見ながら、間違えないように、共同体の存続をかけて、一生懸命遂行していると思うと、なんとなく微笑ましく思えてくる。いや、もちろん痛いし怖いけど。

それにしても、『ベニスに死す』の永遠の美少年ビョルン•アンドレセンがまさかの!配役で個人的には衝撃。
it

it