画面を通り越して空間に充満する狂気と、白夜＆白い衣装との対比。ホラー＝夜、暗いという定型文を逆手に取った、ぜんぶ見えている恐怖。添えられる鮮やかな色彩は『シャイニング』のそれ。
…いやこれホラーなのか？予備知識なしで、とりあえず怖いらしいとだけ聞いていたので、直接的なエログロ表現の応酬かと身構えつつ観始めたのだが…。序盤のカメラワークがホラー映画のテンプレぽかったし。しかし途中で撮影監督変わったんか？と思うくらいタッチが変わる。このあたりから観客も知らず知らず狂気に飲み込まれている（という想定な）のだろう。
検索すると「ミッドサマー 考察」というワードが出てくるが、そんな難しい話か？人間が当たり前に持っているわだかまり、葛藤、狂気などを分かりやすく表現しただけじゃないだろうか。遠い国の訳分からん光景を見ているようで、書いた覚えのない自分の日記を読み返すような感覚を覚えないか？…え、私だけ？
『ミステリー 民俗学者 八雲樹』（金成陽三郎/作、山口譲司/画、集英社）。バレンタインの経血入りチョコ。時代や地域、民族が変わろうとやることは変わらん。地球はひとつだね☆
