明石です

ミッドサマーの明石ですのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
4.8
北欧の奇祭に招かれ生贄にさせられる観光客のお話。現代版『ウィッカーマン』という前知識だけで謎に満足しておりこのたびが初鑑賞。尺は2時間半だし開始1時間で恐怖シーンと呼べるものは一度も起こらないしで、ホラーって何だろうと、根本のところから考えさせられた一作でした。終始抑制された狂気なのが素晴らしい。人里離れた場所でなら、こういうことがまかり通っていてもおかしくないよなと思わせられる。

実在するにせよフィクションにせよ、すべてが「伝統なの」で片づけられる世界観怖すぎよ、、公開時に言われていたほど「胸糞悪い」とも「吐き気がする」とも思わなかった。なにしろ、こういうことが何処かで実際に(文化の名のもとで)起こっていても不思議はない気がするので、、笑。それが怖いんだけどね。狂信者だと思われた人が最後、恐怖に叫び声を上げながら◯んでいくシーンは最高にゾクゾクした。

あと2時間半一度も飽きず、気づいたら観終わってたのも凄い。アリアスターは一作目の『ヘレディタリー』が個人的に合わなすぎて登場人物に苛々しあまりいい記憶がなかったのですが、本作で180度意見が変わった。これは新作も観に行かないと。ちょうど今日から公開だし。

しかしこの監督の作品の登場人物って、なんでこんなにも誰にも感情移入できないんだろう笑。意図して鑑賞者の心を逆撫でする(けれどもちゃんと周りにいる)タイプの人間を描いてるんだろうなとは思うけど笑。
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