期待通りの、ビクッでもなくゾワゾワでもなく、ただただ不穏で不安で不快な2時間
巷で言われるよりグロ描写は凄惨で慣れてる僕も目を閉じ引いたほど
それが頂点ではないところが本作の恐ろしいところ
ただ、かなり評価は分かれる作品だとも思う
スリラー映画としては非常に丁寧な作りで、ありがちな「こうすればいいのに」を登場人物たちの動機や状況でちゃんと潰していく
そして「こうなるだろうな」と予想した通りなのだが、それが実に嫌な間を持って展開される
予想した嫌な展開を丁寧に見せられ続ける
本作の絶妙なのはそこでホラー好きにはどれも見たことあるシーン、展開なのだが、それを実に嫌なタイミングで、嫌な間で見せつけられる
その不快さ、制作サイドの悪意が実に絶妙に、巧妙に、そして美しく送りこまれる
あえて言うならもう一つの「狂気」も掘り下げてほしかったが、それは無粋か
ショッキングなシーン、ハードなゴア描写を望むなら、少々本編は冗長だが、映画が始まってから最後までずっと漂いまとわり続ける違和感、不快感がこの映画の肝だと思うので、そういった不快感を感じたいのなら絶対にオススメできる、良質のスリラー映画だ