きー坊

ミッドサマーのきー坊のネタバレレビュー・内容・結末

ミッドサマー(2019年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

2020年22本目。東京国際映画祭のオールナイト上映のチケットを入手できず、半年ほど上映を待っていた映画。ようやく鑑賞できた📽

友人の誘いでスウェーデンのある村で90年に1度行われる夏至祭を訪れた主人公・ダニーと、その恋人クリスチャンと友人達。数日過ごすうちに、ダニーやクリスチャンそれぞれが抱く心情や、常識が揺らぎ、崩れていく様を描いたストーリー。約2時間半の間、気味の悪さがずっと自分の身体にまとわりついているような感覚だった。久しぶりにトラウマになりそうな映画に出会ったかもしれない🥶
好きなポイントは4点、注意点(?)が2点ある。

【好きなポイント】
1.オープニング
最初に絵が出てきて、その絵がセンターオープンして物語が始まる。それが、この世界のどこかにある民話が始まるような感じを醸していて良かった。あるいは、クリスチャンやジョシュたちが民俗学を研究している学生という設定なので、映画全体が実は一種のエスノグラフィーだったのかなとすら思えるオープニングだった🧐

2.映像美
村のシーンはとにかく綺麗。色彩がやや淡くで、やや淡い色彩が白昼堂々展開されるホラーを引き立てる要素なんじゃないかと思う💭
色だけではなくて、時折入る画面が揺れるような効果(?)も、錯乱している様やトランス状態に入った様を表現していたように思う。女王を決めるため、かごめかごめみたいな儀式を行なっていたシーンは、ダニーがだんだんトランス状態に入っていって、何かおかしくなっていってるぞとゾワゾワとした😨

3.familyという単語
ストーリーのなかでfamilyという単語がところどころ使われる。どのシーンだったか失念してしまったけど、familyという単語に恐怖心を感じたシーンがあった🥶
familyと一括りにされても、どこか違うと感じたら違和感が付き纏うけど、違和感を超えてちょっと気持ち悪いなと思ったfamilyのくだりがあった😨

4.民俗学を学ぶ学生たち
主人公・ダニーを除き、クリスチャンやマーク、ジョシュ、ペレはアメリカの大学で民俗学を学ぶ学生だ。そのなかで、ジョシュやクリスチャンはペレの故郷・スウェーデンの夏至祭について論文を書こうとしているけど、フィールドワーカーが村に伝わる教典をこっそり撮影するとかマナーとしてはアカンと思ってしまった🤦‍♀️
あと「郷に入れば郷に従う」という概念があまり無かったのか、ある程度自由に行動した結果、犠牲になったのは何とも言えなかった。聖なる老木に小便するとか「いや、何かレクチャー受けてなかったんか🤣」と心の中で突っこんでしまった。仮にレクチャー受けてなかったとしても、「村の人間も何か一言ゆっとけや」とも思う😂

【注意点】
1.何かすごい穏やかにストーリー進みすぎて怖いなと思ってたら、グロ映像がスーッと登場するので、グロ映像が本当に苦手な方は控えた方がいいかもしれない。もしくは、グロ来るなと思ったら視界をガードするなど防御した方がいいかも💭

2.終盤に差し掛かるあたりで、気味悪いセックスシーンがあるので、家族と一緒に見るのは間違いなく避けた方がいいと思う。私自身は、過去イチの気味悪さを感じて笑ってしまった🙄

見方によっては失恋の物語、ある女性の再生の物語など、いろんな見方ができるフェスティバル・スリラー👻
細かい部分の描写とか気になるけれど、ブルーレイ・DVDや配信でもう1度見るかと言われると、今のところ見るとは言えない1本だった。
きー坊

きー坊