ぎんテオ

ミッドサマーのぎんテオのネタバレレビュー・内容・結末

ミッドサマー(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

神や悪魔などの神秘がなく、薬草の幻覚でのトランス状態に物足りなさを感じる。
代々踏襲した儀式という形をなぞっているので、人の衝動的な怖さや、未知の力が作用した不気味さがない。
インドネシアのケチャのような、素面での神との対話の方が凄味を感じる…かも。ケチャを生で見たことないけど…。
おしっこを古木にかけたマークが一番コミュニティを(無意識だけど)おちょくれたのか…と思ってしまう。良いキャラだ。
ダニーが認識できない所がユラユラ歪んでいるのは、誰の視点なんだろう。ダニーの後ろや花の開閉に神が宿ったのか?
でも薬草の幻覚か〜と思うと面白くなくて、思考が止まる。

俯瞰のショットや、映像の紡ぎ方、ビジュアルはめちゃくちゃかっこいい。
ダニーがメイ・クイーンに選ばれた時も恋人を見ていないクリスチャンや、食卓に着いたクリスチャンとダニーは目があったか…遠い存在の表し方が、とても好きだった。ダニーが泣き叫ぶ時に女性たちが息遣いを合わせて行く姿は共同体に取り込まれていく姿がよくわかる。息遣いと心音を掴む宗教はやばそうだ。

人の怖さや、神秘への恐れをもっと入れて欲しかったなー。
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