このレビューはネタバレを含みます
Twitterで大盛り上がりのこの映画、どれだけ恐ろしいのかと思ってたビクつきながら観に行ったら綺麗な映像なのに不気味な音が乗っていたり、画面では恐ろしいことが起こっているはずなのに一周回ってシュールな状況が続く…。
熱出た時の悪夢がまんま映像になってました。
ホルガの村人は確かにやばいのだが、なによりも目立つのはあの村に外部からやってきた登場人物の「人間性」がゴミというか、みんな自分勝手で他人を思いやれない。
主人公のダニーは可哀想ではあるが、自分の気持ちをボーイフレンドや友人に伝えても嫌われるのが嫌ですぐ謝るところだとか、持病があるのにもかかわらず友達に睡眠剤を何度もねだっていたりして薬くらい自分で持ってこいよとか、なんかそういう変な人間性のリアリティーが凄くて逆に感情移入が出来ない作品。
一方で、あの村人達の信仰な部分というのは外の世界に出れば普通に犯罪的な事だらけで、ずっと続いてきた伝統だと言っているが物語の中で度々出てくる宗教の成り立ちも設定がガバガバで、次の祝典は90年後とか言ってるけどテメェら割と頻繁にやっとるだろ？！え？！？！と、なんか察してしまうので、ただのやばいカルト宗教なのも分かる。
多分演出的にわざとなんだろう。
確かに人間的にはクズだったかもしれんが、自分ルールを正当化してこんなふうに次々と人々を斬殺出来る異常さみたいな部分にとにかく怒りを覚えました。とにかくヤベェ人しかいない。
ただホルガにちょっぴり共感してしまう部分もあって、障害者を無垢で神聖な者だと称える部分だとか、風習的には中世の時代にはわりとどこにでもあった風習なんだよなとか。
だからなんか複雑な気分になります。
この映画を観てホルガはやばいと捉えるか、宗教的な風習を神聖なものと捉えるかは人それぞれなので難しいですが、どちらとも捉えられる見方が出来る作品でした。
なので個人的に面白いか。面白くないかで言ったら「…なにも分からない…」という感じです。
最終的な感想は「心になにも引っかからない映画」って感じ。
あと例のセックスシーンが面白すぎて映画館で声が出そうになり死ぬかと思った。
こんな感覚になるのは割と初めてです。
でもこれだけ文句が出てくるという事は割と好きなのかもしれない！！！
よくわかりません！！！！！！！
分からない！！！！！
