すずしくてねむたくなる

ミッドサマーのすずしくてねむたくなるのレビュー・感想・評価

ミッドサマー(2019年製作の映画)
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レビューたらしい物がいつも以上に"不必要"に感じた作品。


というのも、そもそもの動作に関して、今作はVRではないのだから、スクリーンへ同じ方を向かって観ている。
だから、観る前の人は観てないものを聞いて観に行こうと思い難いと思ったし、観た人同士が、どう観えた?がなんとなく適している様な気がした。


その中で例えば、異文化に対する既視感だけでは到底太刀打ち出来ないような未経験への描写、それが主に恐怖という印象の殆どだったけれど。
血は流れるけど、返り血の様な描写ではないし寧ろ劇中の習慣の一つであって、その後に関しては作業的に淡々と"通過"されている風にも映る。そういった顔色一つ変えずな感じが、違和感に始まる。
全体を通して映像や楽器の演奏場面・食事、色合いの綺麗さなどは明らかに狂気として使われていて、過ぎて。
違和感だった事は慣れ、未経験を経過し、経験に変わり、既視感は自分たちだけの"納得"に終わる。

何度も自然光が顔に光を射す、重なって見えた顔は、不安に正直に素直になれば結局は一つだけと納得する。
フェスティヴァルの日にちは満杯になる事なく。