とらキチ

メカニックのとらキチのレビュー・感想・評価

メカニック(1972年製作の映画)
3.3
リメイク元のオリジナル。
作品冒頭からブロンソンが初めてセリフを発するまで実に約15分。この間に彼が“メカニック”と呼ばれる凄腕の殺し屋たる由縁をバッチリ見せてくれる。まぁ、このブロンソンがスタイリッシュでカッコイイ!ついでに住んでる家もミッドセンチュリーのコンセプトハウスみたいでカッコイイ!真っ赤なガウン姿とかシビレるでしょ!それに道着を着て真剣を構えたり合気道なんかしているのも素敵!やっぱり当時のブルース・リーの影響を受けての空手・カンフーだったのでしょうか?
助手として迎えプロの殺し屋に仕立てていく、かつての友人の息子にジャン=マイケル・ヴィンセント!これは「超音速攻撃ヘリ エアーウルフ」を見て育った世代としてはメチャクチャ嬉しい!若くてロン毛でチャラかった!彼が飛行機を操縦して宙返りをすると、ついニヤリとしてしまう。
ナポリでの銃撃戦、2人ショットガンを構え、走りながら撃つ姿、身のこなしのカッコ良さ!このブロンソンを堪能出来れば細かいツッコミどころなんかどうでもよくなる。
“メカニック”と呼ばれるほど冷静で緻密な仕事をするブロンソンが何故ジャン=マイケル・ヴィンセントを弟子に迎えたのか?そこらへんの描写がちょっと弱い。だが、その後リメイク版を越えるような衝撃の展開が待ち受ける。劇中、日本人の空手の師匠とアメリカ人の弟子が組手をするシーンがあったが、それがこの2人のその後を暗示していた。ブロンソンは、敢えてその運命を受け入れているようにも思えた。
「ナポリを見て死ね」
とらキチ

とらキチ