たく

帰ってきたムッソリーニのたくのレビュー・感想・評価

帰ってきたムッソリーニ(2018年製作の映画)
3.3
ほぼ「帰ってきたヒトラー」の焼き直しで、独裁者に煽動される愚かな大衆の本質は現代も何ら変わってないよねって話。
ギャグ的に登場する認知症のお婆さんが、ムッソリーニ本人を目のあたりにして記憶が鮮明に蘇って責め立てるギャップの迫力が凄かったね。

イタリアの作曲家であるヴェルディの「乾杯の歌」が何度も流れて、前半でインストゥルメンタルだったのが後半で歌唱が入ってくるのが印象的。
ムッソリーニがスマホでSNSのやりとりを手慣れた感じで操作するそのあとで、PCのマウスが分からずあたふたするのが整合性が取れてなくて演出ミスっぽかった。

テレビ局に勤めるカナレッティがムッソリーニから男として背中を押されるのが、見方によっては「ジョジョ・ラビット」のジョジョとヒトラーの関係性に近いとも言えるかも。
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