cay

ペイン・アンド・グローリーのcayのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

久々のペドロ・アルモドバル作品鑑賞。
やっぱり好き。
人々がみな愛や情にまっすぐでピュアな感じは彼の作品ならではなのかスペイン人の性分なのか。

幼少期。頼りない父親に存在感は無い。ほぼ母子家庭のよう。生活に追われる母と2人、それでも少年は純真無垢でありまた才能に溢れていた。
スペインの日差しは熱い。何気ない日常を芸術的に切り取る。

壮年期。映画監督として成功を治めたもののあらゆる病魔や精神衰弱により孤独で辛い日々を送る。
そんな中、ふとした事がきっかけで色々な人と再会していく。過去の仲間、恋人、母、幼き日の自分。
再燃する映画作りへの情熱。徐々に生へ向き合う覚悟を取り戻していく。

これは、1人の男の再生の物語。


しかしラストで、ん?となる。
これまで観てきた2時間弱はリアルだったのか、創作作品の一部だったのか。
どこでリアルが創作になったのか。いやリアルをリアルに作り直してるのか。でも演者が同じなのは??
映画監督(兼原作脚本)の自叙伝とは全く奇妙なものだ。
いやこれは自叙伝ですらなかった?

と頭がグルグルしたラストだった。
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