良かった。じわじわ〜っと良かった。
“現在の暮らしとストレートに繋がっていない時代”があり、“とても親しかったのに今となっては余程のきっかけがないと思い出す事すらない人々”というのを持つ年代に響く物語。この映画の面白さは10代・20代にはなかなか伝わらないだろう。
遠い遠い日々、忘れてしまっている時間達も、確かに自分の中にあり今の自分を形成している。時々幼い頃の些細な出来事やほんのちょっとした心の揺らぎをふと思い出すことがあるが、日常のどんな小さな瞬間も全て自分という人間の有りように影響しているのだろう。
一日一日を大切に生きたいという気持ちになる作品。
インテリアが素晴らしい。
カラフルな色彩のオンパレードでド派手なんだけど、何故か全体がしっくりまとまっていて妙に落ち着く。これはかなりハイセンスな人でないと真似すると痛い目を見るやつだ。