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淪落の人/みじめな人のkojikojiのレビュー・感想・評価

淪落の人/みじめな人(2018年製作の映画)
4.3
まいった。  満点💯だ

当然ベスト10入りです。
(と言っても4.2ですが)

 先週末、娘がコロナになった。持病を持つ私は感染すれば即入院と妻から脅かされ、完全隔離の生活を送っていた。全く外に出れない生活に加えて、この暑さとクーラー、扇風機で何やら体調もおかしくなる。頭も痛いし眠れない。まさに鬱屈とした日々を過ごしていた。
 そんな時、突然フォロワーのhideさんから思いもよらぬプレゼントをもらった。
(たどっていくと「さりさりさん」もいた)
 
「淪落の人」
 なんて読むのか?
 「りんらくのひと」
 淪落とはおちぶれること。
 つまり落ちぶれた人の話だ。
今はちょっとと思ったが、hideさんは「メタモルフォーゼ」に共通するところがあるという。それならちょっと観てみようと思った。

 淪落の二人。
 下半身不随の中年男とその男を世話する家政婦。貧しい彼女は離婚もままならず、フィリピンから出稼ぎに来た家政婦で、中年男の下のものまで世話をしなければならない。
 この二人は言葉も通じない。しかし次第に心を開き、いつしか互いに励まし助け合い、それぞれの夢を実現していく。
その姿に心の底から力が湧いてくる。

 観終わった後のなんとも清々しい気持ち。
こんな気持ちになった映画はほんと久しぶりだ。
脳に溜まっていた澱みが、全て洗い流された様な心地よさ。そんな映画だった。

 あれはポプラの花だろうか?
夏、夢に向かい旅立つエヴリンに落ちてくる白い花。このシーンが良い。

hideさん、さりさりさん
"クソありがとう"

2023.07.23視聴347
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