TakayukiMonji

TENET テネットのTakayukiMonjiのレビュー・感想・評価

TENET テネット(2020年製作の映画)
5.0
2作目の「メメント」を公開当時、渋谷のシネマライズで鑑賞した時に一瞬で心を鷲づかみにされてからというもの、常に期待を裏切らないノーラン監督。彼の新作が観られるのが生きる糧になるほど大ファンなのだが、次は何を見せてくれるのかの期待感マックスで、前情報はほとんど遮断して鑑賞。

今回も、時間をテーマにして難解だが緻密なシナリオと、ありえない映像と音響の組み合わせにぶっ飛ばされた。
そう、ノーラン作品は常に映画にしか出来ないことをその想像を超えて見せてくれるところが醍醐味だ。(これこそ映画だと思って彼の映画をいつも鑑賞してる。)

時間の概念や物理の原理の組み立てで魅せるSFの要素と圧倒的な映像とアクションは彼得意な手法なんだけど、また新しい切り口がいっぱいでファンはもうそれだけで満足。「インセプション」を彷彿とさせる、時間や意思決定に関しての人生を表すような台詞もとても印象的。
特に、時間の逆行が同時多発的に複数絡み合っていく表現はかなり新しいと思った。

また、今回は特にサウンドスコアを担当したルートヴィッヒ・ヨーランソンの音楽が素晴らしかった。映画の展開に対してこんなに無駄のないサウンドデザインはなかなかない。物語と映像と音楽ががっちり組み合わさっていて、ぐっと引き込まれる。あっという間の150分。

IMAXレーザーで鑑賞してよかった。
TakayukiMonji

TakayukiMonji