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TENET テネットのNozomiのネタバレレビュー・内容・結末

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

コロナ禍によって、約7ヶ月ぶりに映画館へ赴き、クリストファー・ノーランの最新作「TENET」を鑑賞。

冒頭、赤いワーナー・ブラザースのロゴが登場した瞬間から、何やらただならぬ雰囲気を感じたけど、そこから150分間は圧倒的な情報量に度肝を抜かれた。

巷の評判では専ら「意味不明」とか「難しい」と言われているのが頷けるくらい展開が早く、作中の説明が難解だったのも事実で、1回だけ見て全てを咀嚼するのは無理なのでは…と思った。

特に、今作の肝である「時間の逆行」が、ある時間に突然行けるタイムマシン方式では無く、時間の流れを文字通り逆行して行き、1日後が1日前になる様な設定で、なおかつ、逆行した世界で起きた事象がパラレルワールドにならず、現状の世界でも反映される複雑さが、本作を難解にしている気がしてならなかった。

途中途中で入る、現実世界と過去世界での出来事のクロスオーバーに頭をフル回転しながら見てたけど、正直最後の方は100%理解する事は出来なかった。それでも、発想そのものが凄かったし、今年一番の映像体験だった。

個人的には、セイターの妻キャットのラストが凄い好きだった。まさに「自由」を手に入れた瞬間を上手く表現してて100点満点だった。それと、主人公が全ての黒幕という、どんでん返しに関してもゾッとしたけど、そこに至るまでの伏線などにあまりピンと来なくて「?」だったのが正直なところだった。

ちなみに、本作を見終わった時に真っ先に思い浮かんだのが、「大長編ドラえもん のび太の大魔境」で登場する「先取り約束機」と、通常のドラえもんで出てくる「タイムライト」という道具だったので、実は意外と藤子・F・不二雄の世界と近いのでは…と思ってしまった。笑
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