どれほど称賛の言葉を並べても、ノーランの才能を表現できる気がしない。
タイムトラベルやタイムリープ系の理論は出尽くしたと思ったけど、まさかのノーラン逆行論が爆誕。
「銃弾を落とした」か「銃弾を拾った」かは見方で変わり、過程を経た結論という常識をいとも簡単にひっくり返す。
ノーランがいかに常識に縛られず、クリエイティブな視点を持っているか。
そして我々がいかに常識に縛られているのがよくわかった。
なぜノーランは名作を次々と生み出すのか、あながちその答えにも今作は近いんじゃないかと思う。
他にもすごいなと思ったのは、例えば作中にも出た祖父殺しのパラドックスや、あとは有名な卵が先か鶏が先かといったパラドックスへの答えにもなり得るのではないかというところ。
映画作品の考察だけでなく、ノーランの逆行論について考えるだけでも楽しい。