TaiRa

魔女見習いをさがしてのTaiRaのレビュー・感想・評価

魔女見習いをさがして(2020年製作の映画)
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おジャ魔女世代の為のメタ映画。こういう構造の作品なんかあった気がするが思い出せない。

おジャ魔女リアタイ世代から後追い世代までの20代女性三人のシスターフッド。ファンダム映画でもある。20代の抱える悩みをざっくりまとめて三人に配分した様な感じ。創作によって繋がった人間たちが、その創作に後押しされる形で人生を進めて行く。全体の印象は、おジャ魔女世代向け(20代後半)なのか子供にも向けたものなのかハッキリしないバランスだった。もっとシビアでも良いとは思うが、おジャ魔女とデザインを共有する必要があったのだろうから何とも。具体的には芝居の部分はもう少し抑えても良かった気がする。個人的には、未だおジャ魔女熱が冷めていないファンを主人公にするより、人生に行き詰まったタイミングで子供時代に熱中してた作品を思い出す、くらいの方が良かった気もする。『おジャ魔女どれみ』自体がリアタイでやっている訳ではないし、多くの人にとって「思い出す」対象だから。恋愛に関わる問題は、多少は踏み込んでる気はするが(クズ男のグロテスクさなど)、それ自体の解決もあまりクリティカルじゃない。あと今の20代はあまり酒飲まない。事前にキャラクターの掘り下げが甘いから決着がフワッとしてるけど、どれみちゃんたちが登場するマジックリアリズム展開は何か感動した。「男は皆おんぷちゃんが好き」はダウト。
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