マシュウ

空の青さを知る人よのマシュウのレビュー・感想・評価

空の青さを知る人よ(2019年製作の映画)
3.5
filmarks試写会で見ました。あの花もここさけもこの作品も大好きです。共通するのは泣いたり、葛藤したり、怒ったりという心象描写を光の陰り具合から、表情から、空模様から、あらゆる角度でこれでもかというほど長尺で描いていること。主題歌が流れるタイミングとか特に気合い入ってるのが伝わってきて、このシーンを撮りたいがためのそれまでの全てという感じ。

演奏シーンの担当がa flood of circleの人たちということをエンドクレジットで初めて気がつく。地方から東京に上京してきた人ややりたいことを追い続けている人、地元の狭さや息苦しさから抜け出したいと考えていた人は見ていて心が苦しくなるのではないでしょうか。かくいうわたしもその一人で、しかも高校時代、ベースの女の子、バンド、畳の部屋で楽器を持ち寄り練習、かつての仲間たちという状況設定があまりに自分に重なるので他人事として見ていられなかった。

演奏シーンが凄い。特に楽器の運指とか、ドラムのフィルインとか、アニメでの再現がここまでリアルになっていることに驚きました。涼宮ハルヒの憂鬱とかは、ギターのフレットとか関係なく右左に動いてるだけなんだけど、ここまで進化しているんだなあと驚嘆。あとギターの弦のサビ具合、ハウリング、イヤホンをした時のノイズキャンセルの感じとか…。今、他のアニメがどうなっているのかわからないけれどアニメーションの進化を肌で感じました。
マシュウ

マシュウ